『投資家が「お金」よりも大切にしていること』を読む

 

投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)

投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)

 

著者がほうぼうで話していることではあるが、日本を代表する企業がトピックスのパフォーマンスの足を引っ張っていたという指摘は極めて重要である。では、なぜそれでも彼らは日本の経済界を代表してきたのだろうか?ただただスケールが大きかったためだろうか?

公共交通機関としての人力車

日本全国の観光地で、観光用の人力車を多く見かける。私は利用したことはないが、おそらく、観光タクシーのように時間制の料金体系なのだろうと思う。

しかし、私が興味あるのは、公共交通機関としての人力車である。明治・大正とかの小説に出てくるあれである。当時の料金体系はどうだったのか。メーターはあったのか。個人で経営していたのか。タクシー会社のようなものがあったのか。開業するのにあたって免許は必要なのか。所管官庁はどこなのか、などなど興味は尽きない。特に、行政的側面に関心があり、官庁が所管するということは、根拠となる法律があるはずである。ここ2・3年興味があるのだが、まとまった時間をとってまだ調べられていない。

以前、日本最後の人力車は昭和30年代くらいに、弘前市で観測されたという記事を読んだ記憶があるのだが、その元資料にたどり着くことができない。最後は、旅客輸送ではなく、もっぱら貨物輸送が主であったという記憶している。まとめて、いつか調べてみたい。

同様の話題として、乗合馬車馬車軌道などがあげられる。この時代に、本気で公共交通機関として、事業化・開業したい場合には、どのような手続きが必要なのだろうか。大昔の根拠法は今なお現役なのか。国土交通省(旧運輸)に馬車を所掌する部署があるのだろうか。興味は尽きない。

『さらば、GG資本主義』を読む

 

 

筆者の言う「GG資本主義」とは、20世紀的な企業観・価値観とも、読み替えられると思った。

GG資本主義はいずれ、若い人から選ばれなくなるだろう。つまり、優秀な人材がGG資本主義的な会社に入らない、あるいはいったん入ったとしても、ばからしくなってすぐに転職するということが起きるのではないか、と思っている。そうして、GG資本主義は自然淘汰されるかもしれない。今は、市場と人材がグローバルなので、外圧により淘汰される可能性もあるだろう。しかし、日本のことを考えると、内圧によって転換あるいは淘汰(無血開城的な)されるのが、望ましいのだと考える。

世界を代表する内資メーカーでも、非効率的な時間と人材の使い方を行っているという話を伝え聞く。巨大な船はエンジンを切っても、慣性のため、陸上の交通機関とは比べ物にならないくらい、長い距離を移動する。しかも、操船も困難になるので、港に入るときには、船長自らが操船して(もし船長がいれば)、岸壁へと船を近づけていく。

本書の冒頭で、積水ハウスセブン&アイの事例が紹介されていた。恥ずかしながら、ニュースをフォローしていなかったので、初めて詳しい話を知った。「うーん」という感想しかない。この一連を、それぞれの従業員、特に若い従業員はどのように見ていたのだろうと気になった。目の前の仕事に忙しすぎて、あるいは雲の上の話過ぎて、あまり関心はなかったかもしれないが。

筆者がこれからの日本社会に求めるのは「自立」という言葉に集約されると考えた。「虎」になれ、というのは自立した働き方を目指せということである。私の中で、封建社会とは、所有と所属が幾重にも重なる構造、つまり責任があいまいな構造のことだととらえている。江戸から明治、戦前から戦後にかけて、段階的に社会の封建性はなくなりつつあるが、封建のシンボルがなくなった(ように見える)にすぎないだけで、実際の現代社会には多様な封建性が生き残っていると思う。

「自立」した労働者というのは、企業にとっては、生産的な存在として魅力的に映るかもしれないが、社内の封建制を崩す存在でもあるので、当然社内の賛否は分かれるだろう。上下関係がはっきりした仕事、決められたことをミスなくこなすことが、仕事の最善である業種では、自立した働き方は求められないのかもしれないが、その他大勢の仕事では、自立は不可欠である。

「自立」は投資においても同じである。以前、筆者の話で(テレビか本かは忘れた)、投資とは自立であるという言葉を知った。多くの国民は経済的に自立していない。自らの資産をどのように処理するか、あるいは自らの税がどのように支払われているのか、という極めて重要な問いへの対処を外部化しているという指摘である。「自立」していないがために、リスク回避的な経済行動が至上であると、口だけでは標榜しているような人であっても、肝心な金融商品の選択を人に任せてしまい、リスク愛好的な!金融商品を知らず知らずに購入してしまっていたりする。

税についても、知らず知らずに会社が払っているので、自らの税についての関心が低く、リスク愛好的な投資案件に税が使われていることに気が付かない。

「自立」とは、みずからのリスクをみずからで引き受けることであると思っている。多くの人は、リスクを回避するために、自らに降りかかるリスクへの対処を「専門家」に任せている。これが、これまで一般的な考え方であり、「自立」していない生き方である。しかし、リスクを取りにいかないこと、自らのリスク管理を他社に依存することこそがリスクであると思う。自立しないことこそがリスクであると、本書を読んで改めて考えた。

かばん検定

時系列分析において、モデルの次数を決定するとき、モデルのそれぞれの次数における、(i)残差に着目する、あるいは、(ii)AICに着目するという2つのアプローチが考えられる。なお、いくつかのテキスト(例えば、)では(ii)後者が重点的に説明されている(気がする)。

かばん検定は、残差に着目するときに用いられる手法である。かばん検定にはBox Pierce法とLjung Box法があり、一応両者には使い分けがある。Rには"Box.test()"という関数が用意されており、Box PierceかLjung Boxかを指定できる。なお、"lag"と"fitdif"も指定できる。"fitdf"は推定したモデル次第で決まるものなので、悩む必要はない。しかし、"lag"については、与え方次第で検定の結果が変わってしまうので、悩ましいところである(その背景など、よく理解していないところが多いので、機会を見つけて検討してみたい)。

ベナール・セル

最近、ベナール・セルという現象の存在を知りました。自然現象において発生した例の画像がネットにたくさんあるので、結構すごくてびっくりします。この現象の背景については、まだよく理解していません。

 

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%AB?wprov=sfla1
ベナール・セル - Wikipedia

『非線形最適化の基礎』を読む

 

非線形最適化の基礎

非線形最適化の基礎

 

 非線形最適化の教科書です。数学的な記述が続きます。数年前にこの分野に興味があり読んでみようとしたのですが、己の力不足により、挫折しました。しかし、時は流れ、最近また読み始めると、とてもおもしろかったです。時間を置くと、なぜか読めるようになるという経験をたまにします。

私はまず『最適化と変分法』からこの分野の学習を始めました。概略を理解した後によくわからない概念などが出てくると『非線形最適化の基礎』で知識を補充しました。

前者はまず非線形最適化の基礎的な概要と代表的なアルゴリズムを学びます。アルゴリズムを学ぶことは技術的な話題に感じますが、最適化の理解を深めるのに役立ちました。現実には汎用ソフトウェアを使う人が多いと思いますが、そんな人にはとても役立つと思います。

後者ではアルゴリズムというよりも、凸解析や双対性といった理論的な話題が充実しています。後、定理の証明が豊富です。概念を説明する図も素朴ですが核心を突いています。

また、変分不等式問題、相補性問題(均衡問題)の記述が充実しています。和書で他に、これらの分野を扱う有名な本って、あるんでしょうか?もっとよく探したいです。他には、均衡制約付き最適化問題の記述が興味深いです。

 

covariance.hatenablog.com